山椒魚通信のブログ

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【維新に騙されるな】大阪・夢洲カジノIR用地の賃料が不当に安くなっている疑惑を報じたMBSを、松井一郎大阪市長が恫喝

以下の動画をYoutubeで公開しました。

youtu.be

以下、当該動画で話した内容です。(正確な文言は異なる部分もあると思います)

大阪では、府民生活そっちのけで、維新がカジノを推し進めています。

そのカジノの建設が予定されている、大阪の夢洲の土地の賃料を巡り、今、様々な疑惑が話題になっています。

この疑惑を最初に報じたのは、しんぶん赤旗日曜版です。赤旗日曜版は、2022年10月2日号で、カジノなどの建設が予定されている大阪の夢洲の用地が、不当に安く貸し出されている疑惑を報道しました。賃料の根拠となっている、4つの業者が出した不動産鑑定評価額のうち、3つの業者が出した額が完全に一致していて、評価額の談合が疑われるというのです。 また、夢洲の実際のカジノ計画では、用地の5分の1以上がホテル用地として利用される予定であるにも関わらず、この不動産鑑定評価書では、より価値が低い用地として評価が行われていました。それに加え、カジノ計画を考慮せずに評価せずに鑑定するよう、大阪市が指示していたというのです。

こうした小細工により、賃料が異様に安い価格になっているということを、2022年10月2日号の赤旗日曜版は報じたわけですが、その後、去年の12月12日には、MBSも、この疑惑を報道しました。

この疑惑について、大阪市は「大阪市不動産評価審議会で、価格は妥当とされた」と説明していましたが、今年の1月30日に、MBSは、「3社で価格が一致したことなどについては、実際は審議されていなかった」ことを報道しました。この報道の中で、MBSは、この審議会の委員の意見として「何らかの力やきっかけがないと3社の一致にはならない」「業者は説明責任をきっちりと果たすべきだ」というような意見を報道しました。

この疑惑について、昨日の松井一郎大阪市長の記者会見で、MBSの記者と、松井市長の間で、次のようなやりとりがありました。

(ここで松井市長の会見の動画を再生)

「3社で鑑定価格が一致したのは偶然であり、何もやましいことはなかった」という身勝手な主張に屈服しないMBSの記者に対して、食ってかかるような絡み方をする松井市長には、呆れる他ありませんし、独裁者の素質が大いにある、と言わざるを得ません。 松井市長は、やけに「カラクリ」という言葉にこだわって、その言葉を使うMBSはデマを流しているとでも言いたげな態度を取っていますが、MBSが「カラクリ」と報じたのは、「不動産鑑定の際、IRを考慮せずに鑑定が行われた」ことを「鑑定額が安くなったカラクリ」として報じているのであって、「3社の鑑定額が一致した」ことについては、カラクリという言葉を使って報道していません。

あと、メディアの方が大阪市長よりも権力を持っている、などと松井市長は言っていましたが、現在、大阪のテレビは、維新を礼賛する報道で溢れかえっています。その中で、今回、維新に対して批判的な報道を行っているMBSを恫喝するとか、あまりにも不寛容ではないでしょうか。

さらに、大阪市は、市のホームページで、「令和5年1月30日の株式会社毎日放送による報道(IR事業用地に関する一連の報道)に対する本市の見解」と題して、次のような見解を、2月2日付けで、発表しました。

大阪市不動産評価審議会(以下「審議会」といいます。)において、賃料の価格水準の妥当性にかかる審議そのものを行っていないとの誤解を生じさせかねない表現となっていますが、審議会では賃料について適切に審議が行われています。」 「不動産鑑定業者3者の価格が一致していることは委員に説明し、確認を得ており、適切な不動産鑑定評価書に基づいた諮問調書が作成されているとの前提のもと、賃料の価格水準について適切に審議が行われています。なお、審議会において「全社一致しても不思議はないと思う。」との委員の発言もあります。」

とのことですが、本当に審議が行われているのなら、その審議会の議事録なりを出してきちんと説明して、実際にちゃんとした審議が行われていることを証明すればいいのに、そうした根拠を提示せず、大阪市のこの声明は、「適切に審議が行われています」と強弁するに終始しています。あまりにも不誠実な声明だと感じます。

そもそも、大阪市長のような立場にある人間は、報道の自由を守るという観点から、報道機関を名指しで批判するというような行為を、出来るだけ避けるべきです。にも関わらず、松井市長をはじめとする維新の政治家は、日常茶飯事のように、自身に対して批判的なメディアを、名指しで批判したり、そうしたメディアに対して、取材拒否を講じたりしています。さらに、明らかなデマを流されたとか、そういうわけでもないにも関わらず、大阪市が公式に、報道機関を名指しで批判するなど、言語道断です。これは極めて独裁的なやり方ですし、民主主義に逆行するあり方だと思います。

このように、「カジノありき」で、取るべき手続きを歪めているとしか思えないようなやり方でカジノを推進し、それを報じられると、報道の自由に対する挑戦としか言えないような言動を取る、碌でもない連中がゴロゴロいるのが維新の会という政党です。

今年の4月には、大阪府知事選挙、市長選がありますので、そちらで、維新が負けることを祈るばかり。知事選では、2013年から2019年までは、大阪府選挙区選出の日本共産党参議院議員として、国会で大活躍していたたつみコータローさんという素晴らしい候補者がいますし、市長選では、2020年に、維新が企てた大阪市廃止の企みを阻止した立役者の一人である、自民党大阪市議会議員の北野妙子さんが出馬すると報道されていますので、辰巳さんと北野さんが勝つことを心より祈るばかりです。